1，2. （イ）子こどもがバプテスマを受うけたいと言いう時とき，親おやはどう考かんがえるかもしれませんか。（ロ）バプテスマ希き望ぼう者しゃがエホバに献けん身しんしたかどうかを尋たずねられるのはなぜですか。（冒ぼう頭とうの写しゃ真しんを参さん照しょう。）

 両りょう親しんが見み守まもる中なか，マリアは他たのバプテスマ希き望ぼう者しゃと共ともに起き立りつします。話はなし手ての2つの質しつ問もんに大おおきな声こえではっきりと答こたえます。その後ご，バプテスマを受うけます。

² マリアの両りょう親しんは，マリアがエホバに献けん身しんし，バプテスマを受うける決けっ定ていをしたことを誇ほこらしく思おもっています。でも少すこし前まえ，母はは親おやはこう考かんがえました。「うちの子こはバプテスマを受うけるにはまだ若わかすぎるだろうか。献けん身しんやバプテスマの意い味みをちゃんと分わかっているだろうか。もう少すこし先さきのほうがいいだろうか」。子こどもがバプテスマを受うけたいと言いう時とき，そう考かんがえる親おやは少すくなくありません。（伝でん 5:5）献けん身しんとバプテスマは，クリスチャンとして生いきるうえで最もっとも大たい切せつなステップです。（「 エホバに献けん身しんしましたか」の囲かこみを参さん照しょう。）

3，4. （イ）ペテロはバプテスマの大たい切せつさについてどんなことを述のべましたか。（ロ）バプテスマはどんな点てんでノアの時じ代だいの箱はこ船ぶねの建けん造ぞうと似にていますか。

 ³ 使し徒とペテロはバプテスマについて論ろんじた際さい，ノアが箱はこ船ぶねを建けん造ぞうしたことについて述のべました。こうあります。「これに相そう当とうするもの，すなわちバプテスマ……がまた……今いまあなた方がたを救すくっているのです」。（ペテロ第だい一いち3:20，21を読よむ。）ノアはエホバから与あたえられた仕し事ごとを忠ちゅう実じつに行おこないました。箱はこ船ぶねは，ノアが神かみのご意い志しを懸けん命めいに行おこなったことの見みえる証しょう拠こでした。ノアは信しん仰こうを行こう動どうで示しめしたので，家か族ぞくと共ともに大だい洪こう水ずいを生いき延のびることができました。ペテロは何なにを教おしえようとしていたのでしょうか。

⁴ 箱はこ船ぶねは，ノアが信しん仰こうを持もっていたことを示しめす証しょう拠こでした。バプテスマも，復ふっ活かつしたキリストに対たいする信しん仰こうに基もとづいてエホバに献けん身しんしたことを示しめす証しょう拠こです。ノアと同どう様よう，献けん身しんしたクリスチャンは神かみから与あたえられた仕し事ごとを従じゅう順じゅんに行おこないます。ノアが大だい洪こう水ずいを生いき延のびたように，バプテスマを受うけた忠ちゅう節せつな人ひとたちは，邪じゃ悪あくな世よが終おわる時ときに救すくわれます。（マル 13:10。啓けい 7:9，10）ですから，献けん身しんとバプテスマは非ひ常じょうに大たい切せつです。バプテスマを不ふ必ひつ要ように先さき延のばしにする人ひとは，永えい遠えんに生いきる見み込こみを失うしなってしまうかもしれません。

5. この記き事じではどんな点てんを考かんがえますか。

⁵ では，次つぎの3つの点てんを考かんがえましょう。聖せい書しょはバプテスマについてどんなことを述のべていますか。バプテスマを受うける前まえにどんなステップを踏ふむ必ひつ要ようがありますか。子こどもや研けん究きゅう生せいに聖せい書しょについて教おしえる際さい，バプテスマの大たい切せつさを銘めい記きすべきなのはなぜですか。

6，7. （イ）人ひと々びとがヨハネのバプテスマを受うけたのはなぜですか。（ロ）イエスが受うけたバプテスマは，他たの人ひとたちが受うけたバプテスマとどのように異ことなりましたか。

⁶ 聖せい書しょに最さい初しょに出でてくるバプテスマは，バプテストのヨハネが行おこなったバプテスマです。（マタ 3:1-6）人ひと々びとはモーセの律りっ法ぽうに対たいする罪つみを悔くい改あらためたことを示しめすために，ヨハネのバプテスマを受うけました。しかし，ヨハネが行おこなった最もっとも重じゅう要ようなバプテスマは，悔くい改あらためとは無む関かん係けいでした。完かん全ぜんな人にん間げんである神かみの子こイエスに施ほどこしたバプテスマです。（マタ 3:13-17）イエスは罪つみを犯おかさなかったので，悔くい改あらためる必ひつ要ようはありませんでした。（ペテ一いち 2:22）イエスは，神かみのご意い志しを行おこなうために自じ分ぶんを差さし出だしたことの象しょう徴ちょうとしてバプテスマを受うけました。（ヘブ 10:7）

⁷ イエスが地ち上じょうで宣せん教きょうを行おこなっていた間あいだ，イエスの弟で子したちもバプテスマを行おこないました。（ヨハ 3:22; 4:1，2）ヨハネのバプテスマと同どう様よう，モーセの律りっ法ぽうに対たいする罪つみを悔くい改あらためたことを示しめすバプテスマでした。しかし，イエスの死しと復ふっ活かつの後のち，バプテスマは異ことなる意い味みを持もつようになります。

8. （イ）イエスは復ふっ活かつした後のち，どんな命めい令れいを与あたえましたか。（ロ）バプテスマを受うけることが大たい切せつなのはなぜですか。

⁸ 西せい暦れき33年ねん，復ふっ活かつしたイエスは500人にん以い上じょうの男だん女じょの前まえに現あらわれました。その中なかには子こどもたちもいたでしょう。その時ときのことと思おもわれますが，イエスはこう述のべました。「行いって，すべての国くにの人ひと々びとを弟で子しとし，父ちちと子こと聖せい霊れいとの名なにおいて彼かれらにバプテスマを施ほどこし，わたしがあなた方がたに命めい令れいした事こと柄がらすべてを守まもり行おこなうように教おしえなさい」。（マタ 28:19，20。コリ一いち 15:6）イエスはこのように命めいじることにより，キリストの弟で子しになるという「くびき」を受うけ入いれる人ひとがバプテスマを受うけなければならないことを明あきらかにしました。（マタ 11:29，30）神かみに仕つかえたいと思おもう人ひとは，神かみの目もく的てきにおけるイエスの役やく割わりを認みとめる必ひつ要ようがあります。そのようにして初はじめて，バプテスマを受うけることができます。神かみに是ぜ認にんされるのは，そのような水みずのバプテスマだけです。聖せい書しょの記き録ろくが示しめすように，1世せい紀き当とう時じ，キリストの新あたらしい弟で子したちはバプテスマの大たい切せつさをよく理り解かいしていました。彼かれらは不ふ必ひつ要ようにバプテスマを遅おくらせませんでした。（使し徒と 2:41; 9:18; 16:14，15，32，33）

9，10. エチオピア人じんの改かい宗しゅう者しゃと使し徒とパウロから，バプテスマについて何なにを学まなべますか。

⁹ 使し徒と8:35，36を読よむ。エチオピア人じんの改かい宗しゅう者しゃの例れいを考かんがえましょう。その人ひとがエルサレムで神かみを崇すう拝はいした後のち，家いえに帰かえる時ときのことです。フィリポが天てん使しに導みちびかれて近ちかづき，「イエスについての良よいたよりを……告つげ知しらせ」ました。その人ひとはどうしたでしょうか。学まなんだ真しん理りを心こころから受うけ入いれたことを行こう動どうで示しめしました。エホバの取とり決きめに従したがい，すぐにバプテスマを受うけたのです。

¹⁰ サウロというユダヤ人じんの例れいも考かんがえましょう。ユダヤ人じんは神かみに献けん身しんした国こく民みんでしたが，神かみとの特とく別べつな関かん係けいを失うしないました。サウロはユダヤ教きょうの伝でん統とうを熱ねっ心しんに守まもり，クリスチャンを迫はく害がいしていました。しかしある日ひ，復ふっ活かつして栄えい光こうを受うけたイエス･キリストから個こ人じん的てきに語かたりかけられました。サウロはどうしたでしょ うか。キリストの弟で子しアナニアの援えん助じょを受うけ入いれました。サウロは「起おき上あがってバプテスマを受うけ[た]」と聖せい書しょは述のべています。（使し徒と 9:17，18。ガラ 1:14）サウロは後のちに使し徒とパウロとして知しられるようになりました。注ちゅう目もくできるのは，サウロが神かみの目もく的てきにおけるイエスの役やく割わりを理り解かいするとすぐにバプテスマを受うけたことです。（使し徒と22:12-16を読よむ。）

11. （イ）聖せい書しょ研けん究きゅう生せいがバプテスマを受うけたいと思おもうのはなぜですか。（ロ）バプテスマを受うける人ひとを見みるとどんな気き持もちになりますか。

¹¹ 今こん日にちの聖せい書しょ研けん究きゅう生せいについても同おなじことが言いえます。聖せい書しょの真しん理りに心こころを動うごかされて信しん仰こうを抱いだき，献けん身しんしてバプテスマを受うけたいと思おもうようになります。その中なかには若わかい人ひとも年ねん配ぱいの人ひともいます。毎まい回かいの大たい会かいのバプテスマの話はなしは特とく別べつな機き会かいとなります。研けん究きゅう生せいが真しん理りを受うけ入いれ，進しん歩ぽして水みずのバプテスマを受うける時とき，わたしたちは本ほん当とうにうれしく思おもいます。親おやにとって，子こどもがバプテスマ希き望ぼう者しゃの中なかにいるのを見みるのは特とくにうれしいことです。2017奉ほう仕し年ねん度ど中ちゅう，28万まん4000人にん以い上じょうの「正ただしく整ととのえられた」人ひとたちが水みずのバプテスマを受うけ，神かみに献けん身しんしたことを公おおやけにしました。（使し徒と 13:48）それらの新あたらしい兄きょう弟だい姉し妹まいは，クリスチャンになるにはバプテスマが必ひつ要ようであることを理り解かいしていました。では，バプテスマの前まえにどんなステップを踏ふんだでしょうか。

12. バプテスマの前まえにどんなステップを踏ふむ必ひつ要ようがありますか。

¹² バプテスマを受うけるには，神かみと神かみの目もく的てき，救すくいのための神かみの取とり決きめについての正せい確かくな知ち識しきを得える必ひつ要ようがあります。そして，その知ち識しきに基もとづいて信しん仰こうを培つちかわなければなりません。（テモ一いち 2:3-6）そのような信しん仰こうがあれば，神かみに喜よろこばれない行おこないを避さけ，エホバの義ぎの規き準じゅんに従したがうでしょう。（使し徒と 3:19）王おう国こくの支し配はいのもとで生せい活かつするのにふさわしくない行おこないをしながら，神かみに献けん身しんすることはできません。エホバの高たかい道どう徳とく規き準じゅんに従したがう必ひつ要ようがあります。（コリ一いち 6:9，10）それに加くわえ，集しゅう会かいに出しゅっ席せきし，良よいたよりを伝つたえて人ひと々びとを弟で子しとする活かつ動どうに定てい期き的てきに参さん加かすることも必ひつ要ようです。イエスは，ご自じ分ぶんの真しんの弟で子しがこの活かつ動どうを行おこなうと述のべました。（使し徒と 1:8）そのようなステップを踏ふんで初はじめて，祈いのりの中なかでエホバに献けん身しんし，バプテスマを受うけて献けん身しんを公おおやけにすることができます。

13. クリスチャンになるにはバプテスマが必ひつ要ようであることを，研けん究きゅう司し会かい者しゃが思おもいに留とめるべきなのはなぜですか。

¹³ 子こどもや研けん究きゅう生せいを援えん助じょする際さい，キリストの本ほん当とうの弟で子しになるにはバプテスマが必ひつ要ようである，ということをいつも思おもいに留とめていましょう。そうすれば，適てき切せつな時ときにためらうことなく献けん身しんやバプテスマの大たい切せつさを研けん究きゅう生せいに伝つたえることができます。わたしたちは，子こどもや研けん究きゅう生せいがバプテスマを受うけることを心こころから願ねがっているのではないでしょうか。

14. バプテスマを受うけるよう圧あつ力りょくをかけるべきでないのはなぜですか。

¹⁴ 研けん究きゅう司し会かい者しゃも他たの兄きょう弟だい姉し妹まいも，バプテスマを受うけるよう研けん究きゅう生せいに圧あつ力りょくをかけるべきではありません。それはエホバの方ほう法ほうではありません。（ヨハ一いち 4:8）むしろ，神かみとの個こ人じん的てきな関かん係けいを築きずくことの大たい切せつさをよく教おしえましょう。真しん理りの素す晴ばらしさを実じっ感かんし，キリストの弟で子しとしてのくびきを負おうことを願ねがうように なるなら，バプテスマを受うけたいと思おもうことでしょう。（コリ二に 5:14，15）

15，16. （イ）バプテスマを受うける年ねん齢れいに決きまりはありますか。説せつ明めいしてください。（ロ）以い前ぜんに別べつの宗しゅう教きょう組そ織しきでバプテスマを受うけていたとしても，改あらためてバプテスマを受うける必ひつ要ようがあるのはなぜですか。

¹⁵ バプテスマを受うける年ねん齢れいに決きまりはありません。研けん究きゅう生せいの成せい長ちょうの速そく度どはそれぞれ異ことなります。若わかい時ときにバプテスマを受うけて，その後ごもエホバに忠ちゅう実じつに仕つかえている人ひともいれば，高こう齢れいになってから聖せい書しょを学まなび，バプテスマを受うける人ひともいます。100歳さいを超こえてバプテスマを受うけた人ひとたちもいます。

¹⁶ ある年ねん配ぱいの女じょ性せいは，以い前ぜんに幾いくつかの宗しゅう教きょう組そ織しきでバプテスマを受うけていました。それで，改あらためてバプテスマを受うける必ひつ要ようがあるかを研けん究きゅう司し会かい者しゃに尋たずねました。司し会かい者しゃが幾いくつかの聖せい句くから説せつ明めいすると，その女じょ性せいは神かみが何なにを求もとめているかを理り解かいし，間まもなくバプテスマを受うけました。70代だい後こう半はんでしたが，バプテスマを受うける必ひつ要ようはないとは考かんがえませんでした。バプテスマは，エホバのご意い志しに関かんする正せい確かくな知ち識しきに基もとづいていなければなりません。ですから，以い前ぜんに別べつの宗しゅう教きょう組そ織しきでバプテスマを受うけていたとしても，改あらためてバプテスマを受うける必ひつ要ようがあります。（使し徒と19:3-5を読よむ。）

17. バプテスマの時とき，どんなことを真しん剣けんに考かんがえるべきですか。

¹⁷ バプテスマは喜よろこびの時ときです。自じ分ぶんの生いき方かたを真しん剣けんに考かんがえる時ときでもあります。献けん身しんにふさわしく生いきるためには大おおきな努ど力りょくが必ひつ要ようです。それでイエスは，ご自じ分ぶんの弟で子しになることをくびきに例たとえました。イエスの弟で子しは「もはや自じ分ぶんのために生いきず，自じ分ぶんたちのために死しんでよみがえらされた方かたのために生いき」なければなりません。（コリ二に 5:15。マタ 16:24）

18. 次つぎの記き事じではどんな点てんを考かんがえますか。

¹⁸ ですから，真しんのクリスチャンになるという決けっ定ていには大おおきな責せき任にんが伴ともないます。冒ぼう頭とうに出でてきたマリアの母はは親おやが娘むすめのバプテスマの前まえにいろいろなことを考かんがえたのはそのためです。あなたもこう考かんがえたことがあるかもしれません。「うちの子こはバプテスマを受うけても大だい丈じょう夫ぶだろうか。献けん身しんするのに必ひつ要ような知ち識しきを持もっているだろうか。教きょう育いくや仕し事ごとはどうしたらよいだろうか。バプテスマを受うけたあとに罪つみを犯おかしてしまったらどうしよう」。次つぎの記き事じではこうした点てんを取とり上あげます。親おやがバプテスマに対たいしてバランスの取とれた見み方かたを保たもつ助たすけになるでしょう。